ムーディーズ、企業のネット・ゼロ移行計画で新しい採点システムを導入

2月9日、格付け、リサーチ、リスク分析を提供するムーディーズ・インベスターズ・サービスは、投資家が企業の脱炭素化計画や行動を評価・比較できるようにすることを目的とした新しいスコアリング・システムである、初のネット・ゼロ・アセスメント(NZA)を発表した。

2023年正式に発表された新しいNZAは、パリ協定の最も野心的な目標に沿ったグローバルなネット・ゼロの道筋に対する企業の炭素排出削減プロファイルの強さを評価するもので、企業の野心だけでなく、排出削減に関する計画やガバナンスも考慮されている。NZAは、NZ-1(最高点)からNZ-5(最低点)までの5段階評価を採用している。

最初のNZAで、ムーディーズは、イタリアのエネルギー・インフラ・プロバイダーであるSnamの気候変動移行計画のスコアを「NZ-3」または「重要」とし、同社の野心はパリ協定の目標と一致する「2℃を十分に下回る」と評価され、その実施状況は「堅実」と評価された。スコープ1と2の排出量に関する行動計画は、実証済みでスケールアップが容易な技術に基づいているが、スコープ3の排出量については、制御が困難な排出源からの排出量の割合が比較的高いなど、実施のハードルによって一部相殺されている。

【参照ページ】
(原文)NET ZERO ASSESSMENT (NZA)
(日本語参考訳)ムーディーズ、企業のネット・ゼロ移行計画で新しい採点システムを導入

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る