ICVCMとは?カーボンクレジット市場の質の保証につながる基準となるか

カーボンクレジットの取引は、企業の脱炭素の実現に向けた施策のひとつとして各国で制度化が進み、日本においても運用が開始されている。民間主体のクレジット発行も広まりを見せる一方で、実態のないクレジット発行が行われている場合が出てきた。

そこで、ICVCM(Integrity Council for Voluntary Carbon Markets)という団体により、民間機関によって認証・発行されているクレジット(ボランタリークレジット)にも、一定の質を保証しようとする動きが活発化している。本記事では、ICVCMやカーボンクレジットの経緯を見ながら、最新のICVCMが提示しているコア・カーボン原則(CCP:Core Carbon Principles)を紹介する。

ICVCMとカーボンクレジット市場

「ICVCM」は「自主的炭素市場の拡大に関するタスクフォース(TSVCM:Taskforce on Scaling Voluntary Carbon Markets)」が2021年秋に創設した民間団体である。なお、TSVCMは、2020年秋、効果的かつ効率的な自主的炭素市場の拡大を目的として設立された。


以降のコンテンツは無料会員登録を行うと閲覧可能になります。無料会員登録を行う

すでに登録済みの方はログイン画面へ

関連記事

“セミナーのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025年の注目トレンド予測:サプライチェーンと保証制度が企業戦略の中心に

    2025-1-15

    2025年の注目トレンド予測:サプライチェーンと保証制度が企業戦略の中心に

    2025年は企業にとって「サステナビリティへの対応」の本番時期を迎える。EUのCSRD、国内ではS…
  2. 2025-1-9

    EU、包装および包装廃棄物に関する新たな規則を採択

    12月16日、EUは包装および包装廃棄物に関する新たな規則を正式採択した。この規則は、再利用目標の…
  3. 2025-1-9

    EV充電管理プロバイダーのWeaveGrid、トヨタのグロースファンド主導で2800万ドルを調達

    12月10日、EV充電ソフトウェアを提供するWeaveGridは、電気自動車(EV)の普及を支援す…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る