9月14日、トラック・バス・建設機械メーカーのボルボ・グループは、スウェーデンの新興企業H2 Green Steelと、同社の商用車に使用する低炭素鋼の購入に関する新たな契約を締結し、2026年から納入を開始すると発表した。
製鉄は世界的にCO2排出量が最も多く、温室効果ガス排出量(GHG)は化石燃料の使用による直接排出量の7~9%を占めている。
2020年に設立されたH2 Green Steelは、スウェーデンのボーデンに主力となるグリーン・スチール・プラントを開発しており、同プロジェクトには、鉄鋼生産施設と一体化したギガスケールのグリーン水素プラントが含まれている。同社は、酸化鉄から酸素を除去する際にグリーン電力で製造された水素を採用することで通常発生するCO2排出の大部分を回避し、製造工程で発生するエネルギー需要には100%再生可能な資源からの電力を使用する。H2 Green Steelは、2025年に生産を開始し、2030年までに500万トンのほぼ化石燃料を使用しない鉄鋼を生産する計画である。
今回の取引は、H2 Green Steelが先週発表した、新工場建設資金調達のための15億ユーロ(約2,360億円)の株式調達に続くものだ。
ボルボは、スカニア、メルセデス・ベンツ、BMWを含むH2 Green Steelの一連の自動車セクターの買い手の中で最新のものである。
ボルボ・グループによると、今回の発表は、同社が2021年に掲げた2040年までにGHG排出量ネット・ゼロのバリューチェーンを達成するという目標をサポートするものだという。同社はまた、鉄鋼メーカーSSABとの協力により、化石燃料を使用しない鉄鋼を調達している。
【参照ページ】
(原文)H2 Green Steel collaborates with Volvo Group for supply of near zero emissions steel
(日本語参考訳)ボルボ、H2グリーン・スチールと低炭素鋼の契約を締結