エネルギー企業Occidental、最大30億トンの炭素貯留を可能に

 

10月31日、国際的なエネルギー企業であるOccidental (Oxy)、同社の炭素回収・利用・隔離プラットフォーム子会社である1PointFive、農業生産・資源管理会社のKing Ranchは、計画中の直接大気回収(DAC)プロジェクトによるCO2の大量貯蔵を支援する新しいリース契約を締結したと発表した。

本契約により、テキサス州クレバーグ郡にある10万6,000エーカーの土地を利用できるようになり、年間最大3,000万トンのCO2を除去し、最大30億トンのCO2を地中貯留することが可能になる。

本契約は、Oxyと 1PointFiveが8月に発表した、テキサス州パーミアン・ベースンにおける世界最大のDACプラントの建設計画に続くもの。同プラントは、建設開始時には年間最大50万トンの二酸化炭素を回収する能力を有し、最大100万トンまで拡張可能だという。

【関連記事】Occidental、世界最大規模のDACプラントの建設を計画

両社によると、本合意により、リースした土地に最大30基のDACプラントを設置する。

DAC技術は、IEAがネット・ゼロ・エネルギー・システムへの移行における重要な炭素除去オプションとして挙げているもので、大気中から直接二酸化炭素を抽出し、原料としての使用、または貯蔵と組み合わせて永久に除去する。今年初めに発表されたIPCCの気候変動緩和研究によると、温暖化を1.5℃に抑えるシナリオでは、二酸化炭素の除去方法は今後数十年にわたって年間数十億トンにまで拡大し、DACはその大部分を占める可能性がある。

Oxyの最初のDACプラントは、テキサス州パーミアン・ベースンにあり、現在建設中である。

【参照ページ】
(原文)Occidental and 1PointFive, King Ranch Reach Lease Agreement to Support up
(日本語訳)Oxy、最大30億トンの炭素貯留が可能な土地を確保

関連記事

“ツールーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. コーポレートガバナンスの重要性と課題:国内での透明な開示対応

    2024-10-16

    コーポレートガバナンスの重要性と課題:国内での透明な開示対応

    コーポレートガバナンスとは、企業が持続可能な成長を遂げるための管理体制や仕組みを指す。透明で公正な…
  2. お役立ちツール「開示基準の早見表」のご紹介

    2024-10-15

    お役立ちツール「開示基準の早見表」のご紹介

    ESG Journalでは、実務に役立つ資料やツールを無料で公開しています。今回は、大好評の「開示…
  3. 環境省

    2024-10-15

    環境省、「プラスチック資源循環におけるマスバランス方式の基本的考え方」を発表

    9月26日、環境省は「プラスチック資源循環におけるマスバランス方式の活用に関する基本的な考え方」を…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る