2月5日、ブルックフィールド・アセット・マネジメントは、ネット・ゼロへの移行を加速させる投資に特化した2本目のグローバル・プライベート・エクイティ・ファンド「ブルックフィールド・グローバル・トランジション・ファンド(BGTF II)」の初回クローズで100億ドル(約1.5兆円)を調達したと発表した。
ブルックフィールドによると、2023年設立された本ファンドは、2022年6月の最終クローズで150億ドル(約2.2兆円)に達し、ネット・ゼロへの投資に特化した最大のプライベート・ファンドとなった前身のBGTFファンドの記録的な規模をすでに上回る勢いだという。
ブルックフィールドは、今回の強力な資金調達は、「世界的に事業転換の機会が大幅に加速していることを確認し続けているため」と付け加えた。今回の発表は、ブラックロックが1月に125億ドル(約1.8兆円)でインフラ投資家グローバル・インフラストラクチャー・パートナーズを買収し、その後ジェネラル・アトランティックが持続可能なインフラ投資家アクティスを買収するなど、大手投資家が新たな脱炭素化とエネルギー転換の機会を狙う一連の動きに続くものだ。
ブルックフィールドのBGTF投資戦略は、「クリーンエネルギーの拡大」「炭素集約的な分野で事業を展開する企業の持続可能なビジネスモデルへの転換」「持続可能なソリューションの加速」という3つの主要分野に焦点を当てている。現在までのファンドII投資には、陸上風力発電所の英国最大級の独立系開発・運営会社の買収や、インドでの太陽光発電開発パートナーシップなどがある。ブルックフィールドは、今年第3四半期にBGFT IIの資金調達を完了することを目指している。
同社によると、第1号ファンドの資金はすでに大幅に投入またはコミットされており、投資対象は再生可能エネルギー、事業転換、炭素回収・貯留、再生可能天然ガス、原子力サービスなど多岐にわたる。ブルックフィールドは、すべての投資案件は科学的根拠に基づくセクター・パスウェイに沿って管理され、ネット・ゼロとファンドの総合的な影響力を達成し、ニューヨーク市、ロンドン、トロントの年間排出量の合計を上回る回避排出量を達成する予定であると付け加えた。
【参照ページ】
(原文)Brookfield Announces $10 Billion First Closing for Second Brookfield Global Transition Fund
(日本語参考訳)ブルックフィールド、気候変動基金に1.5兆円を調達