3月28日、コーヒー・紅茶メーカーのJDE Peet’sは新しい気候変動関連目標を発表した。その中には、事業とサプライチェーン全体における排出削減の2030年目標や、2025年末までにリスクの高い商品全体の森林伐採をなくす目標などが含まれている。
本目標は、科学に基づく目標イニシアティブ(SBTi)の定める、2050年までにネット・ゼロを達成する1.5℃緩和の道筋に合意し、同社の新たな目標は、2050年までにネット・ゼロを達成する1.5℃緩和の道筋に合致し、SBTIの森林土地・農業科学に基づく目標設定ガイダンス(FLAG)に沿ったものであるとして、SBTiによって認証された。
2015年に設立されたアメリカ系オランダ企業であるJDE Peet’sは、100以上の市場で事業を展開し、21,000人以上の従業員を雇用している。同社が新たに発表した目標では、2030年までにスコープ1と2の温室効果ガス(GHG)排出量を43.3%削減、スコープ3の排出量を25%削減、さらに、2030年までに森林・土地・農業(FLAG)排出量を30.3%削減することが含まれている。新たな目標として、JDE Peet’sの主要な森林破壊関連商品であるコーヒー、パルプ・紙、パーム油、カカオにおいて、2025年12月31日を目標達成期限として森林破壊を行わないことも含まれている。
世界のGHG排出量の22%は、農業、林業、その他の土地利用によるものである。JDE Peet’sは、現在SBTiプロセスを通じて利用可能な最も野心的な目標を掲げた。2023年以降、JDE Peet’sはスコープ1と2の排出量を21%削減し、スコープ3の排出量を9%削減している。
また、JDE Peet’sは、2025年までに100%責任ある調達による生豆を使用するという目標に向けて前進している。2023年、JDE Peet’sは世界全体で83.8%の責任ある調達による生コーヒーを達成した。これにはヨーロッパで達成した97%の責任ある調達による生コーヒーが含まれる。
【参照ページ】
(原文)JDE Peet’s commits to newly validated near-term and net-zero SBTi targets