10月20日、米レストラン企業のPanera Bread社は、2050年までに気候変動対策を行い、大気中の炭素を排出量よりも多く除去するという新たなコミットメントを発表した。同社によると、この新たな目標は毎年約240万トン相当の二酸化炭素除去を実現する。
食品・飲料セクターの排出量は、世界のGHG排出量の約3分の1を占めており、その大部分は企業の事業活動からの「直接排出」ではなく、食品・飲料企業のサプライチェーンから排出されているため、対策が最も難しい分野のひとつである。Climate Action 100+によると、科学的根拠に基づく排出量削減目標を達成するためには、個々の企業やセクター全体として、農業や土地利用などの分野からの排出に取り組む必要があり、2050年までにネット・ゼロを達成するためには、土地ベースのスコープ3の排出量を合計で85%削減する必要があるとしている。
この新たな目標は、昨年Panera社がメニューに「Cool Food Meals(クール・フード・ミール)」の表示を開始したことを受けたもので、気候変動への影響が少ないことを顧客に示すものだ。
また2025年の短期目標として、ベーカリーカフェのメインメニューに占める「クールフードミール」の割合を60%にすること、再利用・リサイクル・堆肥化が可能な100%サーキュラーなパッケージに移行すること、Panera社が所有する事業の少なくとも50%に再生可能電力を使用することなどを掲げている。さらに同社は、科学的根拠に基づく1.5Cの目標に沿って排出量を削減するためのロードマップを作成し、カーボンフットプリントを削減した後、炭素除去・隔離プロジェクトを通じて気候変動にプラスの影響を与えることを表明している。
【参照ページ】PANERA BREAD ANNOUNCES ITS GOAL TO BECOME CLIMATE POSITIVE BY 2050
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