Ford、世界初の海洋プラスチックゴミを活用した自動車部品製造

Ford、世界初の海洋プラスチックゴミを活用した自動車部品製造

12月8日、Fordは、自動車メーカーとして世界初となる100%再生海洋プラスチックごみ由来の再生素材を使用した自動車部品の製造を発表した。

今回開発したFord Bronco Sportのワイヤーハーネスクリップには、一般的に「ゴーストギア」と呼ばれる海洋プラスチックが使用されている。このナイロン素材の強度と耐久性は、これまで使用されてきた石油由来の部品と同等だが、コストは10%削減され、製造に必要なエネルギーも少なくて済む。この小さな部品は、他のモデルでも海洋プラスチックをリサイクルした部品を生産する計画の大きな第一歩となる。

世界的な非政府組織であるPew Charitable Trustsによると、毎年最大1,300万トンのプラスチックが海に流入し、海洋生物を脅かし、海岸線を汚染している。その多くは、耐久性、軽量性、浮力、低コストなどの理由からプラスチック製の漁網などに頼るようになった水産業界に起因している。これらの特性は、海洋生物にとって致命的であり、拡大する脅威である「ゴーストネット」を生み出す原因となっている。「ゴーストネット」は、海で発生するプラスチック廃棄物の約10%を占め、魚、サメ、イルカ、アザラシ、ウミガメ、鳥などを巻き込んでいる。

Fordは、トランスミッションブラケット、ワイヤーシールド、フロアサイドレールなど、リサイクルオーシャンプラスチックを使用した部品をすでに計画している。これらの部品はすべて、強度と耐久性が要求される固定部品であり、この素材はそれらに応えることが可能だ。

【参照ページ】
FORD BRONCO SPORT BECOMES FIRST VEHICLE TO FEATURE PARTS MADE OF 100% RECYCLED OCEAN PLASTIC

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る