4月9日、気候ソリューション・ソフトウェア・プロバイダーのウォーターシェッド(Watershed)は、EUの新しいCSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive)に基づく情報開示のためのデータ収集・管理を支援することを目的とした新しいソフトウェア・ソリューション「Watershed for CSRD」を発表した。
CSRDは、2024年初頭から一部の企業に適用が開始され、サステナビリティの情報開示が求められる企業数を現在の約12,000社から50,000社以上に大幅に拡大し、環境、人権、社会基準、サステナビリティ関連のリスクに対する企業の影響について、より詳細な報告要件を導入する。やがて、CSRDはEU域内で事業を展開するEU域外の多くの大企業にも適用されることになる。
ウォーターシェッドによると、この新しいソリューションにより、企業はCSRDで要求されるESGデータ一式(1,100以上のデータポイント)を収集、計算、管理することができる。新ソリューションの主な特徴としては、サステナビリティ、財務、コンプライアンス、監査、IT、サプライチェーンの各チーム間のコラボレーションを合理化することを目的としたガイド付きワークフローやプロジェクト管理ツール、データのギャップや不正確さを特定し、CSRD基準に対する進捗状況を追跡するための自動レポート作成機能などがある。Watershedのプラットフォームには、データガバナンスツールも含まれており、外部監査人へのアクセス許可も可能である。
2019年に発表されたウォーターシェッドのプラットフォームには、きめ細かな排出量測定のための気候データベース、持続可能性報告やサプライチェーン・エンゲージメントのための専用ソフトウェアツール、炭素除去・クリーン電力マーケットプレイスが含まれている。新ソリューションの立ち上げは、ウォーターシェッドが今年初めに実施した1億ドル(約152億円)の増資に続くもので、新たな資金調達は、排出量測定、持続可能性報告、脱炭素ソリューションへの同社の拡大と投資を支援することを目的としている。
【参考ページ】
(原文)Watershed Launches Dedicated Software for CSRD Reporting
(日本語参考訳)ウォーターシェッド、CSRD報告専用ソフトを発表