WRI、持続可能な海洋計画の策定と実施を支援する新国際連合「Ocean Action 2030」を設立

WRI、持続可能な海洋計画の策定と実施を支援する新国際連合「Ocean Action 2030」を設立

12月7日、World Resources Instituteは、持続可能な海洋計画を策定・実施するための技術的・財政的支援を各国に提供することを目的とした新たな国際連合「Ocean Action 2030」の発足を発表した。この計画は、「持続可能な海洋経済のためのハイレベルパネル」(オーシャンパネル)の中心的な提言であり、人、自然、経済に利益をもたらす、統合的、持続的、包括的な海洋管理の基盤となる。

「Ocean Action 2030」には、持続可能な海洋経済への移行に関連する問題に取り組む、世界中の主要な技術・金融機関が参加している。メンバー機関はアジア開発銀行、Blue Prosperity Coalition、環境防衛基金、欧州復興開発銀行、国連食糧農業機関、地球環境ファシリティ、米州開発銀行、ユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)、Ocean Conservancy、生物多様性条約事務局、The Nature Conservancy、国連開発計画、国連環境計画、世界銀行、世界資源研究所、世界自然保護基金の16機関である。

本連合は、技術的、財政的に様々な支援を行っている。例として、世界銀行はクライアント国に対して、健全な海洋における海洋部門の持続的かつ統合的な開発に焦点を当てたブルーエコノミーのアプローチを実施するために支援している。また、IOC-UNESCOは現在、経済と環境の計画とゾーニングを統合した海洋空間計画を各国が策定するためのターンキープログラムを提供している。Blue Prosperity Coalitionは、フィジー共和国とのパートナーシップにより、2030年までに30%を保護するという世界的なリーダーとしての公約を実行しながら、自国の海洋資源を100%持続的に管理するという国のビジョンを支援するプログラムを開始した。

またオーシャン・パネルは同日、持続可能な海洋計画策定ガイド「100% Sustainable Ocean Management: An Introduction to Sustainable Ocean Plans」も発行した。持続可能な海洋計画の「誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように」を掘り下げ、計画策定での9つの要点を定義した。

【参照ページ】
(原文)RELEASE: New Global Coalition, Ocean Action 2030, Forms to Support the Development and Implementation of Sustainable Ocean Plans
(日本語訳)持続可能な海洋計画の策定と実施を支援する新国際連合「Ocean Action 2030」を設立

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