11月9日、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)と持続可能な市場イニシアティブ(SMI)は、COP26の産業デーにおいて、水素の需要と供給の成長を促進するために28社が誓約したことを発表した。
これらの企業で構成される新しいイニシアチブ「H2Zero」は、将来のネット・ゼロ・エネルギー・システムに不可欠な要素である水素の使用と製造を促進していく。
本イニシアティブでは鉱業、エネルギー、自動車・機器メーカー、金融サービスなど、さまざまな分野の企業28社が、需要、供給、資金・技術支援の3つのカテゴリーで誓約を交わした。
需要側では、現在、精製、化学、肥料の分野で広く使用されている濃水素や、鉱業などの重工業で使用されるディーゼル燃料の代替に焦点を当てており、合計で160万トンの低炭素水素を供給予定だ。これにより、年間1,400万トン以上の二酸化炭素排出量を削減することが可能となり、欧州で販売されている600万台以上の自動車の年間排出量に相当する。
一方、供給面では、低炭素水素の供給量を1,800万トン以上とすることを約束した。
これにより、工業用熱源としての天然ガス、輸送用の石油燃料を置き換えることができれば、年間約1億9,000万トンのCO2排出を削減することができるようになるとみられれている。
【参照ページ】
(原文)28 companies pledge to accelerate use of decarbonized hydrogen at COP26
(日本語訳)COP26で28社が脱炭素型水素の利用促進を約束