Siemens、デジタル脱炭素化ツールを発表

9月24日、Siemens Financial Servicesは、建物の脱炭素化とネット・ゼロ排出への道筋を簡素化するためのクラウドベースツール「Decarbonization Business Optimizer(DBO™)」を発表した。本ツールは、商業施設や工業施設の所在地、規模、タイプに基づいて炭素排出量のベースライン評価を提供し、より効率的な脱炭素化戦略を提案する。

DBOは、米国エネルギー省(DOE)、環境保護庁(EPA)、および国家再生可能エネルギー研究所(NREL)のデータを統合し、施設ごとの脱炭素化シナリオを生成。AWSのサーバーレスアーキテクチャを使用して構築されており、ツール自体のカーボンフットプリントも最小限に抑えられている。

Siemens Financial ServicesのCEO、アンソニー・カシアーノ氏は、「サプライチェーンの企業は顧客に対してカーボンフットプリントを報告する必要がますます高まっているが、多くの企業はどこから始めるべきか分からない。このDBOは、その障壁を取り除き、すべての規模の企業が長期的な価値を創造できるよう支援する」と述べた。

DBOは、太陽光発電、蓄電池、熱エネルギー貯蔵などの技術を組み合わせ、施設ごとの最適な脱炭素化シナリオを提案。また、投資回収率(ROI)の推定値も提供される。今後、車両フリートの電動化や気候レジリエンスの機能も追加予定。

【参照ページ】
(原文)Siemens launches digital decarbonization tool at Climate Week NYC to help simplify the path to net-zero facilities
(日本語参考訳)シーメンスは、Climate Week NYCでデジタル脱炭素化ツールを発表し、ネットゼロ施設への道筋を簡素化します。

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025-7-11

    ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025年7月に公表されたSASBスタンダードの改訂案は、IFRS S2の産業別ガイダンスと連動す…
  2. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  3. 2025-7-10

    EUタクソノミーの簡素化で企業の負担軽減へ―欧州委、報告義務緩和を採択

    7月4日、欧州委員会は、EU共通の分類基準であるEUタクソノミーに関する一連の簡素化措置を採択した…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る