Scania、グリーン・スチールの初受注を発表

6月27日、スウェーデンを拠点とするトラック・バスメーカーのScaniaは、スウェーデンのスタートアップであるH2 Green Steelと新たな契約を締結し、トラックの製造に使用する低炭素鋼を供給することで、同社のサプライチェーンの脱炭素化を目指すことを発表した。

本発表は、Scaniaにとって初のグリーン・スチールの発注であり、2030年までにサプライチェーンを脱炭素化するという昨年の同社のコミットメントに続くものである。

その際Scaniaは、2030年までに生産において100%グリーン・バッテリー、グリーン・スチール、グリーン・アルミニウム、グリーン鋳鉄を目標としていると述べた。

ScaniaはFMC(First Movers Coalition)のパートナーであり、脱炭素化が課題となっている分野の企業に対し、低炭素製品の購入を増やすよう奨励している。今回の新規契約は、FMCの一環として相当量のグリーン・スチールを購入するという同社のコミットメントをサポートするもの。

2020年に設立されたH2 Green Steelは、スウェーデンのボーデンに世界初の化石燃料を使用しない大規模な鉄鋼工場を建設しており、同プロジェクトには鉄鋼生産施設と一体化したギガスケールのグリーン水素プラントが含まれている。同社は、酸化鉄から酸素を除去するためにグリーン電力で製造された水素を採用し、通常発生するCO2排出の大部分を回避し、製造工程で発生するエネルギー需要には100%再生可能な資源からの電力を使用する。

H2 Green Steelは2025年の生産開始を目指しており、2030年までに500万トンのほぼ化石燃料を使用しない鉄鋼を生産する計画だ。

【参照ページ】
(原文)Scania places first green steel order in further step towards decarbonised supply chain
(日本語訳)Scania、Green Steelの初受注を発表

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-4-2

    金融業界の95%のCO2排出は「間接的」:資金提供排出の実態

    3月6日、米信用情報大手のEquifaxが新たなブログを発表し、金融機関の温室効果ガス排出の約95…
  2. 2025-4-2

    サステナビリティの課題と機会 – 財務・ITとの連携が成功のカギ

    2月27日、ERM Sustainability Institute、Salesforce、Glo…
  3. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る