1月18日、サプライチェーン・トレーサビリティ・プラットフォームのTrusTraceは、循環型経済を重視する投資家Circularity Capitalが主導する成長投資を通じて2400万ドル(約35億円)を調達したと発表した。
2016年に設立され、スウェーデン・ストックホルムを拠点とするTrusTraceは、サプライチェーンのトレーサビリティとコンプライアンスのためのSaaS(Software-as-a-Service)プラットフォームを提供し、ブランドとサプライヤーがサプライチェーンと材料のトレーサビリティデータを取得、デジタル化、共有する方法を標準化できるようにする。
ファッション業界に焦点を当てた本プラットフォームは、アパレルメーカーが製造に使用される繊維製品の出所と経路を追跡・検証することで、持続可能性に関する公約に準拠することを支援する。データはリスク管理、コンプライアンス、製品クレーム、フットプリント計算に利用できる。
TrusTraceの顧客には、adidas、Brooks Running、Tapestry、Asicsなど、世界最大級のアパレル、フットウェア、高級ブランドが含まれる。
今回の資金調達は、ファッション業界が人権侵害や持続不可能な製造工程、廃棄物について、規制当局や環境保護団体、消費者からの監視の目を強めている中で行われた。例えば、欧州委員会は2023年、繊維廃棄物の持続可能な管理を支援し、繊維製品の全ライフサイクルに対する責任を生産者の手に委ねることを目的とした新たな規則案を発表した。
TrusTraceによると、今回の投資で得た資金は、主要市場でのプレゼンス拡大、製品イノベーションの深化、協力関係の拡大により、同社のグローバル展開を加速させるために使用される。
サーキュラリティ・キャピタルに加え、今回の成長投資では、既存の投資家であるIndustrifondenとFairpoint Capitalも参加した。
【参照ページ】
(原文)CIRCULARITY CAPITAL INVESTS IN TRUSTRACE
(日本語参考訳)Circularity CapitalがTrusTraceに投資