Eastman、完全循環型リサイクル研究において、USAMP、PADNOS、Yanfengとのプロジェクト成功を発表

Eastman、自動車市場における完全循環型リサイクル研究において、USAMP、PADNOS、Yanfengとのプロジェクト成功を発表

4月19日、 自動車リサイクル企業であり、世界的な自動車内装サプライヤーであるEastmanは、自動車市場における完全循環型リサイクル研究において、USAMP、PADNOS、Yanfengとのプロジェクト成功を発表した。Eastmanは、共同作業を通じて、使用済み自動車を破砕する際に出る副産物からプラスチックリサイクルを世界で初めて実証した。

自動車が寿命を迎えたとき、金属、タイヤ、ガラスは、従来の機械的なリサイクルの流れでリサイクルできる材料の80%~90%を占めている。残りの10~20%は自動車破砕残渣(ASR)と呼ばれ、混合プラスチックやその他の非リサイクル材料で、現在は埋立地に置かれるか、廃棄物発電技術によって回収されている。PADNOSは、Eastmanの炭素再生技術(CRT)の持続可能な原料として、ASRのプラスチックを多く含む画分を提供した。

Eastmanは、ASR原料を合成ガスに変換し、ポリエステルやセルロース系熱可塑性プラスチックの製造に使用する実証実験に成功した。生産工程で得られた樹脂は、さらに配合され、延峰に供給される。Yanfengがデモ用に成形した部品は、Ford、GM、StellantisといったさまざまなOEMの要件を満たすテストに成功し、真の循環型ソリューションの概念実証が行われた。

本研究は、Eastmanの2つの分子リサイクル技術の1つであるカーボンリニューアルテクノロジー(CRT)の実現可能性を証明するもので、プラスチックを多く含むASRを分子構成要素に分解する。Eastmanは、これらの複雑なプラスチックをCRTでリサイクルすることにより、化石由来の原料を代替し、新しい自動車用途に使用するための性能を損なうことなくポリマーを作成することができる。

米国自動車研究会(USCAR)の子会社であるUSAMPは、廃棄物を埋立地から転換するだけでなく、エネルギーの節約と温室効果ガス排出の削減の可能性も見出している。

Deloitte Consulting, LLPの推定では、毎年100億ポンド以上のASRが世界中で埋立地に送られている。

【参照ページ】
(原文)Eastman and partners announce success with automotive market recycling study
(日本語訳)Eastmanとパートナーは、自動車市場のリサイクル研究の成功を発表しました。

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-11-6

    CDPとTNFD、2025年質問票の対応マッピングを公開

    10月22日、CDPとTNFDは、CDP 2025年版企業質問票とTNFD開示推奨項目・指標との対…
  2. 2025-11-6

    ISSB、国際的なサステナビリティ開示の「グローバル・パスポート」構想を発表

    10月30日、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)は、ロンドンで開催された「IFRSサステナ…
  3. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-5

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    ※2025年11月4日公開済みの記事にTNFDが発行した「Nature in transition…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る