10月19日、気候変動研究プロバイダーであり、環境情報開示プラットフォームであるCDPは、今年、18,700以上の企業がCDPを通じて環境データを開示し、前年比40%以上の増加を記録したと発表した。
CDPは、グローバルな環境情報開示システムを運営しており、投資家やその他のステークホルダーが、気候変動、森林破壊、水の安全保障などの主要な環境サステナビリティ分野における企業のパフォーマンスを測定・追跡できるようにしている。CDPのプラットフォームは、毎年12月に発表される企業の主要カテゴリーごとの年次スコアを提供し、そのデータは、ブルームバーグ、STOXX、トゥルコスト、FTSE/ラッセル、MSCI、ISS ESGなどの情報サービスプロバイダーによって、投資リサーチ、商品、インデックス、格付けに活用されている。
CDPによると、今年の記録的な結果を受けて、世界の時価総額の約半分にあたる61兆ドル(約9,000兆円)相当の企業が、CDPを通じて気候変動、森林破壊、水の安全保障に関するデータを開示している。
報告企業の数は増えているが、ほとんどの企業は全ての環境データについて報告しているわけではない。昨年、CDP報告企業のほぼすべて(99.5%)が気候データを提供している一方で、水の安全保障については4分の1程度しか開示しておらず、森林については10%未満しか報告していない。
CDPは最近、気候戦略に関する企業の情報開示に大きなギャップが存在することを示す報告書を発表している。同報告書によると、信頼できる排出削減目標を策定していると評価された企業は1/3以上あるが、CDPの気候変動に焦点を当てた主要指標すべてについて報告している企業は1%未満にとどまっている。
さらに、ESGデータに対する投資家や規制当局の要求が高まっているにもかかわらず、依然として開示要求に応えていない企業もあると指摘した。その数は29,500社に上るという。
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(原文)Disclosing through CDP