H2 Green Steel、グリーン製鉄所建設に向け約380億円を調達

10月19日、脱炭酸鉄鋼のスタートアップであるH2 Green Steelは、8月でシリーズBでの調達額が2億6000万ユーロ(約380億円)となったことを発表した。今回の資金調達は、主にスウェーデンのボーデンに500万トンのグリーン製鉄所を建設するために使用される予定だ。

本ラウンドでは、既存の投資家である日立エネルギーと神戸製鋼所に加えて、スウェーデンの投資会社Kinnevikと気候変動に特化した機関投資家ファンドが新たに参加した。

2020年に設立されたH2 Green Steelは、世界初の化石燃料を使わない製鉄所を建設しており、本プロジェクトには鉄鋼生産施設と一体化したギガスケールのグリーン水素プラントが含まれている。酸化鉄から酸素を取り除く過程ではグリーン電力で製造された水素を採用し、通常発生するCO2の95%を回避する。また、製造工程では100%再生可能エネルギーを使用し、2030年までに500万トンの脱化石燃料鋼の生産を目指している。

H2 Green Steelは欧州の幅広い分野の顧客に対し、すでに初期販売量の約60%を先行販売している。

【参照ページ】
(原文)H2 Green Steel completes €260 million equity financing to build world’s first large scale green steel plant
(日本語訳)H2 Green Steel、低排出ガス製鉄所建設に向け2億6,000万ドルを調達

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る