7月21日、サステナビリティ・データ&テクノロジー企業のESG Bookは、数千のファンドのサステナビリティ・プロファイルを分析・比較するための新しいソリューション、Fund Scoresの提供開始を発表した。
ESG Book(旧Arabesque S-Ray)は、ESGデータの管理、開示、分析のためのデジタルプラットフォームだ。今回のFund Scoresの立ち上げは、テクノロジーを駆使したESGデータソリューションに対する顧客の需要が高まる中、同社のサービスをグローバルに拡大する取り組みの一環であるという。ESG Bookは最近、こうした取り組みを進めるために3,500万ドル(約47億円)を調達し、今月初めには、LSEGの前リサーチ・ポートフォリオ管理部長レオン・サンダース・カルバートを最高製品責任者として採用し、ESG Bookの製品群を拡大している。
新ソリューションは、株式、企業債券、ハイブリッド投資戦略を網羅する3万本以上の投資信託と4千本以上のETFをカバーし、22項目のESGスコア、国連グローバルコンパクトのスコア、気候スコア、排出強度比などのサステナビリティ指標を提供する。
本発表に伴い、ESG Bookは世界最大のファンドの気候プロファイルに関するデータを提供し、現在、世界の主要な指数のうち、2050年までに温暖化を1.5度以下に抑えるという世界目標に沿うものはないと示した。世界の主要株価指数のうち、オーストラリアのASXは、売上高100万ドル(約1.3億円)あたり327トンという最も高い排出量原単位(EIR)を有しており、これは主に公益事業およびエネルギー鉱物セクターへのエクスポージャーによるものだ。一方、ダウ平均は、金融、小売業、テクノロジーサービスセクターへのエクスポージャーが高いため、40トンという最も低いEIRを有している。
【参照ページ】
(原文)Over 70% of assets on average across the world’s largest funds will exceed the 2050 target of 1.5 degrees without large emissions reductions, according to ESG Book
(日本語訳)ESG Book、ファンドのサステナビリティ・スコアリング・ソリューションを提供開始