ヤマハ、工場のカーボンニュートラル達成を2035年に前倒し

6月28日、ヤマハ発動機株式会社は、2050年のカーボンニュートラルを目標とした「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」のうち、海外を含む自社工場における目標達成時期を2035年へと前倒しすることを発表した。

ヤマハは、本目標の達成に向けて、エネルギーの最小化とクリーン化を軸に活動を推進する。最小化の取り組みとしては、真に必要なエネルギーのみを「価値」と定義し、それ以外を徹底的に削減する。具体的には、設備を自動停止させ、待機エネルギーおよび固定エネルギーゼロを目指す。

また、設備の導入において、最小設備・最小エネルギーで高い生産性を実現する。クリーン化の取り組みとしては、本社直轄のすべての事業所に対し、水力揺らいでCO2排出ゼロの「静岡Greenでんき」を2022年7月から導入し、国内外のグループ会社においても2030年を目標にすべての電気をCO2排出ゼロに切り替える。加えて、太陽光発電の導入や工業炉をはじめとする熱設備の電化を進め、再生エネルギー比率を高める。

これらの取り組みにより、2035年のCO2排出量を2010年比で92%削減できる見込みだ。残るCO2排出量は、国際的に認められた方法でオフセットする。

【参照ページ】
自社工場でのカーボンニュートラル達成を2035年に前倒し~CO2フリー電力の導入などにより、脱炭素社会実現に向けた取り組みを加速~

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る