10月24日、欧州自動車大手ステランティスと核燃料サイクル仏オラノは、ヨーロッパおよび北米のギガファクトリーから使用済みEV用バッテリーおよびスクラップのリサイクルを行う合弁会社を設立する覚書に調印したことを発表した。
本合弁事業は、オラノの革新的な低炭素技術を活用するもの。リチウムイオン電池からすべての材料を回収し、新しい正極材を製造できるようにする。生産予定の材料「ブラックマス」または「アクティブマス」は、フランスのダンケルクに建設されるオラノの湿式冶金工場で精製され、電池に再利用される。
前処理アプローチと最先端の湿式冶金技術により、金属の回収率は90%以上を見込む。EVバッテリーへのリサイクル率が欧州委員会の要求水準に達し、ビジネスモデルのサステナビリティを確保できる。
ステランティスの戦略計画「Dare Forward 2030」の一環として、同社の循環経済事業部門は、2030年までにリサイクル収入を10倍に増やし、循環経済による総収入20億ユーロ(約3,000億円)以上の達成を推進している。ステランティスは、2038年までにカーボンニュートラルを目指し、すべてのスコープを含め、残りの排出量を一桁のパーセンテージで補償する予定である。
【参照ページ】
(原文)Stellantis and Orano Enter Electric Vehicle Battery Recycling Agreement
(日本語参考訳)ステランティスとオラノ、EVバッテリーのリサイクル契約を締結