ネスレ、主要原材料の固有糖を低減する画期的な技術を導入

7月14日、ネスレは、汎用性・コスト効率ともに高い糖質削減技術を発表した。本技術は、低乳糖や脱脂乳をベースとした製品の製造にも使用できると同時に、全糖を削減することができる。

本減糖技術は、酵素プロセスにより、味や食感への影響を最小限に抑えながら、麦芽、牛乳、果汁などの原料に含まれる本来の糖分を最大30%削減する。減糖された原料は、様々な製品過程に使用される。除去された糖分の量を補うために甘味料や増量剤を加える必要はない。

特許を取得した糖質低減法を牛乳ベースの製品に適用すると、プレバイオティック繊維も増加する。最初の臨床研究により、これらの繊維が複数の種類の有益なバクテリアの増殖をサポートし、健康な成人の良好なマイクロバイオーム構成につながることが示されている。

本糖質削減は、東南アジアにてココアと麦芽をベースにした飲料で初めて試験的に導入された。同社はこの1年で、アジア、アフリカ、ラテンアメリカの数カ国にまたがる「Milo」などのココアと麦芽をベースにした粉末飲料の工場ラインにすでに導入済み。2021年以降、本糖質削減技術は20万トン以上のココアおよび麦芽ベースの飲料に適用されている。本展開は続いており、乳製品粉末など他の製品カテゴリーもこれに続く予定。

本糖質低減技術は、ネスレが長年にわたって外部のイノベーションパートナーやサプライヤーと協力して開発してきた幅広い既存のソリューションを補完するものである。これには、天然甘味料、甘味増強フレーバーや苦味マスキングフレーバー、ファイバー、シリアル、テーラーメイドの乳製品やココアパウダーなどの天然増量剤が含まれる。

【参照ページ】
(原文)Nestlé introduces breakthrough technology that reduces intrinsic sugars in key ingredients
(日本語参考訳)ネスレ、主要原材料の固有糖を低減する画期的な技術を導入

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-5-16

    EBA、EU域内銀行の気候リスク指数を初公開

    4月25日、欧州銀行監督機構(EBA)は25日、EUおよびEEA(欧州経済領域)域内の銀行セクター…
  2. 2025-5-16

    米国グリーンビルディング協会、持続可能な建築基準「LEED v5」を発表

    4月28日、米国グリーンビルディング協会(USGBC)はLEED(Leadership in En…
  3. 2025-5-14

    ニューヨーク市会計監査官、新たな排出削減基準を発表

    4月22日、ニューヨーク市会計監査官(Comptroller)のBrad Lander氏は、アース…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る