6月28日、欧州の総合取引所であるEuronextは、科学的根拠に基づく排出量削減目標の設定をサプライヤーに義務付ける計画を含む、新たな気候変動に関する目標と取り組みを発表した。
Euronextは、科学的根拠に基づく目標イニシアティブ(SBTi)の枠組みに沿って目標を策定し、2022年末までにSBTiによる目標の検証を受ける予定であることを表明した。
Euronextは2030年までに、スコープ1および2の市場ベースの温室効果ガス(GHG)排出量を2020年のベースラインから70%、スコープ3の排出量を2019年のベースラインから少なくとも46.2%削減することを目標としている。2027年までに、Euronextの購入商品・サービス由来のGHG排出量の67%を占めるサプライヤーも、スコープ1および2の排出量について目標を設定する必要があるとしている。
同社は、新たな目標を達成するためのロードマップを概説し、建物ポートフォリオのエネルギー効率改善、エネルギー効率投資、ガス燃焼ボイラーの廃止、車両保有台数の脱炭素化などによるスコープ1の排出量削減を挙げている。スコープ2については、Euronextはオフィススペースとデータセンターを再生可能エネルギーに移行し、持続可能な旅行プログラムを通じて旅行による排出を削減する予定だ。
また、主要サプライヤーを直接関与させ、環境保護、人権、多様性、包括性に関する規定を含むサプライヤーオンボーディングプラットフォームを展開する予定である。Euronextは、従業員に対して、環境への影響を考慮して行動するための意識と能力を養うために、気候に関するワークショップを開催する予定だ。
Euronextによると、これらの新しい目標は、同社、そのパートナーや顧客、欧州経済が世界気温の上昇を抑制し、パリ協定で定められた産業革命以前の水準と比較して1.5℃以下の上昇を確実に維持できるような製品やサービスの開発に基づく「1.5°への適合」気候変動対策にも対応するものであるとしている。
【参照ページ】
(原文)Euronext announces its science-based climate targets supporting its “Fit for 1.5°” commitment
(日本語訳)Euronext、科学的根拠に基づく排出量削減目標をサプライヤーに要求へ