インド証券取引委員会、ESG評価機関認可制度の導入案を発表

インド証券取引委員会、ESG評価機関認可制度の導入案を発表

1月24日、インド証券取引委員会(SEBI)は、ESG評価機関向けに認可制度の導入案を発表した。この導入案が制定されると、インドはESG評価機関規制を導入した世界初の国となる。

インドでは、情報の非開示や不十分な開示により、商品の用語、定義、目的などが明確でないことが見受けられることや、ESG分野で多数の商品が存在すること、グリーンウォッシュのリスクがあることなどからESG評価には課題が多い現状がある。

今般発表されたルール案では、インド市場におけるESG評価機関は事前にSEBIによる認定が必要となる。また時価総額が上位1,000社に入らない上場企業については、SEBIへの申請よりも前にステークホルダーからの諮問を受ける必要性がある。

SEBIの認定要件には一定の基準が設けられており、純資産、インフラ、人材などが挙げられる。例えば人材の場合、データ分析やファイナンス、IT、法律等に関する人材が一人以上いることが条件となっている。

インドでは、2022より、ビジネス責任サステナビリティ報告(BRSR)が義務化される。この義務化によって企業の情報開示は進展すると予想されている。

【参照ページ】
(原文)Consultation Paper on Environmental, Social and Governance (ESG) Rating Providers for Securities Markets
(日本語訳)インド証券取引委員会、ESG評価機関認可制度の導入案を発表

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…
  2. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る