
4月21日、ニューヨーク州主計官トーマス・ディナポリは、州年金基金がサステナブル投資・気候ソリューション(SICS)プログラムを通じて新たに約24億ドルの投資を行ったと発表した。これにより、同プログラムへの累計投資額は265億ドルを超え、2035年までに400億ドルを投資するという目標に一歩近づいた。
今回の投資は、世界の上場企業の気候移行リスクを評価する指数「FTSE Russell TPI 1000 Climate Transition Index」へ20億ドル、老朽化したインフラや再生可能エネルギーへの投資を主軸とする「Oaktree Power Opportunities Fund VII」へ2.5億ドル、そしてエネルギー・交通・農業分野で気候変動対策を進める「Vision Ridge Partners Sustainable Asset Fund IV」へ1.5億ドルが投じられる。
同基金は同時に、年間の気候リスク評価を完了し、石炭・オイルサンド・シェール石油・統合型石油企業に対する投資制限を見直した結果、8社を新たに投資制限リストに追加した。該当する企業の証券(約3,100万ドル相当)は、売却が進められる予定だ。ディナポリは「これらの取り組みは、100万人以上の年金加入者と受益者の将来を守るための重要な一歩だ」と述べ、財務的持続可能性と気候対応を両立する姿勢を示した。
(原文)DiNapoli: NYS Pension Fund Commits an Additional $2.4 Billion Through Sustainable Investment Program
(日本語参考訳)ディナポリ氏:ニューヨーク州年金基金、持続可能な投資プログラムを通じて24億ドルの追加拠出を約束