BNPパリバ、持続可能な森林投資ファンドを発表

11月20日、BNPパリバ・アセットマネジメント(BNPP AM)は、持続可能な森林投資を目的とした「BNPパリバ・フューチャー・フォレスト・ファンド(FFF)」を発表した。このファンドは、SFDRのArticle 9に分類され、持続可能な投資慣行を通じて気候変動対策、資産の回復力向上、生物多様性の強化を目指している。IWCとの提携により設立された本ファンドは、米国、オセアニア、ヨーロッパの森林に投資し、8〜12の資産で構成されるポートフォリオを目標としている。

FFFは、森林管理協議会(FSC)認証または認証可能な森林に限定して投資を行い、温室効果ガス削減や規制報告要件に対応したデータ提供も行う。初回クローズでは1億3,000万米ドルを達成し、目標規模を5億米ドル、最大7.5億米ドルとする計画である。持続可能な森林投資は、財務的リターンに加え、気候変動への対応や森林破壊防止、生物多様性保護に寄与する重要な役割を果たす。

本ファンドは、世界的な木材需要の増加に対応するものである。過去60年間で木材製品の需要は倍増し、国連食糧農業機関(FAO)は2050年までにさらに37〜60%の増加を予測している。この需要増加は、人口増加や都市化、グリーン移行といったメガトレンドが要因であり、FFFはこれらの市場機会を活用することで、持続可能な木材生産を支える投資機会を提供する。

【参照ページ】
(原文)BNP Paribas Asset Management launches the BNP Paribas Future Forest Fund to answer global demand for sustainably managed timberland investments

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-11-6

    CDPとTNFD、2025年質問票の対応マッピングを公開

    10月22日、CDPとTNFDは、CDP 2025年版企業質問票とTNFD開示推奨項目・指標との対…
  2. 2025-11-6

    ISSB、国際的なサステナビリティ開示の「グローバル・パスポート」構想を発表

    10月30日、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)は、ロンドンで開催された「IFRSサステナ…
  3. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-5

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    ※2025年11月4日公開済みの記事にTNFDが発行した「Nature in transition…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る