EBA、EIOPA、ESMA、金融開示規制の改善の必要性を強調

6月18日、欧州の三つの監督機関(EBA、EIOPA、ESMA :以下、ESAs)は、持続可能な金融開示規則(SFDR)の評価に関する共同意見を発表した。ESAsは、SFDRの機能から得た教訓を踏まえ、グリーントランジションと消費者保護の両方に対応する一貫した持続可能な金融フレームワークの必要性を訴えている。

ESAsの意見は、金融商品のシンプルで明確なカテゴリの導入に焦点を当てている。シンプルなカテゴリ導入は、消費者が商品の目的を理解できるようにすることを目指している。これらのカテゴリに関する規則は、グリーンウォッシングのリスクを低減するために明確な目的と基準を持つべきだとされている。また、ESAsは欧州委員会に対し、投資信託、生命保険、年金商品などの金融商品を評価する指標の導入を検討するようも提言している。

この意見はESAsが自主的に提出したものであり、欧州委員会によるSFDRの包括的な見直しの文脈で発表されたものである。今後、ESAsはSFDRの見直しに関する検討において、欧州委員会を支援する準備があると述べている。

【参照ページ】
(原文)ESAs propose improvements to the sustainable finance disclosure regulation
(日本語参考訳)ESAは持続可能な金融開示規制の改善を提案

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…
  3. 2025-9-12

    カリフォルニア州、気候関連財務リスク報告の指針を公表

    9月2日、カリフォルニア大気資源局(CARB)は「気候関連財務リスク開示ドラフト・チェックリスト」…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る