2月20日、クリーンテックスタートアップAtmosZeroは、2,100万ドル(約30億円)の資金を調達したと発表した。本資金は、産業用蒸気の脱炭素化によって産業排出ガスに取り組むソリューションの商業化に使用される。
産業用蒸気は、食品・飲料製造から化学製造、建築環境まで幅広い産業で使用されており、産業用エネルギー使用量の約15%を占め、主に化石燃料の燃焼によって生成されている。
2021年、コロラド州立大学のプロジェクトから生まれたAtmosZeroは、空気中の熱を利用して高温の蒸気を最大効率で発生させ、CO2排出量をゼロにするモジュール式電化ボイラー、ボイラー2.0を開発した。同社によると、本ソリューションは現在の電気ボイラーよりも大幅に効率的で、電力使用量は半分、ドロップインシステムであるため、企業は既存の天然ガスや石油ボイラーを迅速かつコスト効率よく置き換えることができる。
2023年、AtmosZeroはニューベルギー・ブルーイング・カンパニーとの戦略的パートナーシップを発表した。さらに同社は、アムステルダムを拠点とする欧州子会社AtmosZero Europe, B.V.を立ち上げた。AtmosZeroは今回の投資により、商業パイロット試験の実施や欧州での事業拡大など、両取り組みを推進する。
【参照ページ】
(原文)AtmosZero Closes $21 Million in Series A
(日本語参考訳)産業用脱炭素スタートアップAtmosZero、炭素排出ゼロの蒸気ソリューションで30億円を調達