EFRAG、中小企業向けのEUサステナビリティ報告基準案を発表

1月22日、欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、中小企業向けのサステナビリティ報告基準案を含む新しい公開草案のリリースを発表した。本草案は、EUの企業サステナビリティ報告指令(CSRD)に基づく欧州における新しいサステナビリティ報告制度の確立の次のステップとなる。

CSRDは、以前のEUサステナビリティ報告枠組みである2014年非財務報告司令(NFRD)の大幅な更新を目的としており、サステナビリティ開示を提供する必要がある企業の数を約12,000社から50,000社以上に大幅に拡大し、環境、人権、社会基準、サステナビリティ関連のリスク等より詳細な報告を導入する。

CSRDは2024年初めから従業員数500人以上の大規模公益企業を対象に発効し、2025年には従業員数250人以上または収益4,000万ユーロ(約60億円)以上の企業、2026年には上場中小企業も対象となる。

EUから資金提供を受け過半数を占める民間団体であるEFRAGは、2020年6月に欧州委員会から、公益事業体である中小企業やEU内で証券取引を行う中小企業を含む、新しいEUサステナビリティ報告基準(ESRS)の準備をするよう命じられた。同組織はまた、非上場中小企業向けの自主的なサステナビリティ報告基準を策定するようにも求められた。 新しい公開草案には、公益中小企業向けの基準(ESRS LSME)とその他の中小企業向けの自主基準(VSME)の両方が含まれている。

公益中小企業向けの新しい基準は、一般要件、一般開示、方針、行動、目標をカバーする一般セクションと、環境、社会、ビジネス行動の指標を詳述するセクションで構成される。 必要な環境開示の例としては、エネルギー消費量とその構成、スコープ 1、2、3 の排出量、炭素クレジットによる資金調達によるGHG除去に関する情報、物理的および移行気候リスクによる予想される経済的影響、汚染、マイクロプラスチック、水消費に関する情報が挙げられる。

EFRAGによると、義務付けられたサステナビリティ基準の目的には、標準化されたサステナビリティ情報の入手を可能にすることに加えて、中小企業が資金調達へのより良いアクセスを得るのを支援することが含まれる。

非上場中小企業向けの新たな自主報告基準は、持続可能な金融へのアクセスにおいて企業を支援することも目的としており、「非上場の中小・小規模事業者(非上場中小企業)を支援するための簡易な報告ツール」として設計された。取引先から受け取ったサステナビリティ情報の要求に応じる際に、中小企業が標準化されたESG情報のサプライヤーとして機能する銀行、投資家、大企業などが挙げられる。

新しい基準草案の発表と並行して、EFRAGは公開草案の協議の開始を発表し、公開草案の協議は2024年5月21日まで受け付けられる。

【参照ページ】
(原文)22/01/2024 – EFRAG’S PUBLIC CONSULTATION ON TWO EXPOSURE DRAFTS ON SUSTAINABILITY REPORTING STANDARDS FOR SMES
(日本語参考訳)EFRAG、中小企業向けのEUサステナビリティ報告基準案を発表

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