IOSCO、コンプライアンス・カーボン市場開発に向けた最終報告書を発表

7月17日、証券監督者国際機構(IOSCO)は、CCM(コンプライアンス・カーボン・マーケッ ト)に関する最終報告書を発表した。本報告書は、CCMの新設や既存のCCMの強化を目指すIOSCO加盟国を支援することを目的としている。

本報告書は、伝統的な金融市場と比較したCCMの特質を考察し、他国の経験に学びながら、CCMを効率的な市場とし、その健全性を確保することを目的とした提言の概要を示している。CCMは通常、CCMを構成する特定の側面を規制する様々な種類の当局によって監督されている。そのため、本提言は、CCMがそれぞれの管轄区域で設立される際に、管轄区域や規制当局がその法的権限と整合性を保ちながら必要な柔軟性を確保できるよう、関連当局に宛てる。

報告書には、プライマリー市場とセカンダリー市場の機能に関する12の提言が含まれている。プライマリー市場レベルでは、勧告はプライマリー市場の意思決定の透明性と予測可能性、およびプライマリー市場の市場構造について触れている。その際、許容量配分メカニズム、市場安定メカニズム、一次市場アクセスも対象とする。セカンダリー市場レベルでは、市場の完全性、透明性、構造に焦点を当てている。報告書はまた、適用可能なIOSCOの証券規制の目的および原則と、IOSCOの商品デリバティブの規制および監督に関する原則の一部を含む。

【参照ページ】
IOSCO publishes a final report to help its members develop sound and well-functioning compliance carbon markets.

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-12-11

    ユニリーバがNufarmとサステナブルなオイルの生産を加速

    11月26日、ユニリーバはオーストラリアの化学メーカーであるNufarmとのパートナーシップを発表…
  2. SSBJ基準案へのFAQ解説:サステナビリティ開示準備ガイド

    2024-12-10

    SSBJ基準案へのFAQ解説:サステナビリティ開示準備ガイド

    SSBJが新基準案を発表し(2024年3月)、企業のサステナビリティに関連する情報開示の制度化が進…
  3. 2024-12-6

    金融庁、「記述情報の開示の好事例集2024(第1弾)」を発表:サステナビリティに関する開示を強化

    11月8日、金融庁は「記述情報の開示の好事例集2024(第1弾)」を公表した。本事例集は、企業がサ…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る