藻類からバイオ燃料を製造するViridos、ビル・ゲイツらから約33億円を調達

藻類からバイオ燃料を製造するViridosが、ビル・ゲイツ、United Airlines、Chevronから約33億円を調達、エクソン撤退の後

3月13日、藻類バイオ燃料企業のViridosは、持続可能で低炭素な藻類ベースのジェット燃料およびディーゼル燃料の製造と商業化のための研究開発を支援する目的で、2500万ドル(約33億円)の資金を調達したことを発表した。

このシリーズAは、ビル・ゲイツが設立したBreakthrough Energy Venturesが主導し、ChevronとUnited Airlines Venturesが参加したもので、先月、長年にわたってViridosのパートナーだったExxonMobilが同社との提携を解消したというメディアの報道を受けている。Viridosは、2010年にエクソンと研究開発パートナーシップを結び、藻類を原料とする次世代バイオ燃料の開発で協業していた。

2005年に設立されたViridosは、特に航空機、トラック、船舶、列車などの大型輸送用途に適した持続可能な航空燃料(SAF)や再生可能ディーゼル(RD)などの再生可能燃料の好ましい原料として、藻類油を大規模に生産する微細藻類の設計、バイオエンジニアリング、配備に注力してきた。同社によると、同社の藻類油から作られるSAFとRDは、カーボンフットプリントを70%削減することが期待されているそうだ。

Viridiosによると、今回の資金調達は、藻の油の生産性をさらに高め、商業的に展開可能なレベルに到達させるための研究開発に使用される予定である。

今回の資金調達には、最近設立されたユナイテッド航空ベンチャーズ・サステナブル・フライト・ファンドからの500万ドルの投資が含まれており、同ファンドにとって初めての投資となります。このファンドは、 United Airlines のほか、 Air Canada、Boeing、GEAerospace、JPMorgan Chase、Honeywellなどのパートナーから1億ドル(約133億円)以上の出資を受けて先月設立され、SAFの研究、技術、生産に焦点を当てた新興企業への投資と支援を目的にしている。

【参照ページ】
(原文)Breakthrough Energy Ventures Leads $25M Series A for Viridos’ Revolutionary and Sustainable Algae Biofuels

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-12

    BCG支援のVC、Bキャピタル、気候変動プラットフォームのリードへ向け新たな幹部を発表

    4月8日、マルチステージのベンチャー投資会社であるBキャピタルは、気候変動投資プラットフォームの拡…
  2. 日本、IFRSベースのサステナビリティ報告基準案を公表

    2024-4-11

    SSBJ(サステナビリティ基準委員会)、IFRSベースのサステナビリティ報告基準案を公表

    4月3日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は、IFRS財団の国際サステナビリティ基準委員会(…
  3. 2024-4-11

    ブラックロック、ESG政策を理由に1.3兆円の資産売却を決定したテキサス州を「無謀」とし、再考を促す

    3月21日、ブラックロックは、テキサス州教育委員会がエネルギー企業への「ボイコット」とESG投資慣…

アーカイブ

ページ上部へ戻る