7月25日、サステナビリティに特化した農業技術ソリューションプロバイダーであるArableは、農業における気候変動への耐性を高めることを目的とした製品開発、新サービス提供、拠点拡大を加速させるために、4000万ドル(約55億円)を調達したことを発表した。
農業は、世界の温室効果ガス排出量の大きな割合を占めており、気候変動への影響に対処するのが最も難しい分野の一つとして、気候変動対策の主要な焦点として浮上している。Arableによると、より透明で機敏な食品サプライチェーンの必要性、投入コストの上昇、食品の栽培方法の可視化要求などの問題により、農場から食品へのバリューチェーン全体でデジタル変革の必要性が高まっているという。
2014年に設立されたArableは、農業と天然資源管理におけるデータ駆動型の意思決定を可能にする。同社の統合されたハードウェア、農学モデリング、ソフトウェアスイートは、植物、圃場、地域レベルで完全な作物システムを理解するために顧客をサポートする。同社の合理的なソリューションにより、農業の専門家は天候、土壌、植物の健康状態、その他の環境条件など、頼りになるデータにアクセスすることができる。
水使用に関しては、天候、土壌水分、灌漑量、作物の成長とストレスを読み取るセンサーなどのビューを使用し、お客様が灌漑を最大50%削減できるよう支援する。 また、農家が害虫や病気による損失から作物を守るための製品で、農薬の使用量を15%削減することが可能だ。
このラウンドは、気候投資プラットフォームGalvanize Climate Solutionsが主導し、新規投資家のQualcomm Venturesと既存投資家のPrelude Ventures、S2G Ventures、Ajax Strategies、Grupo Jacto、Middleland Capital、M2O、iSelectが参加した。また、GalvanizeのパートナーであるSaloni MultaniもArableの取締役に就任している。
【参照ページ】
(原文)Arable Raises $40 Million to Accelerate Sustainable Agriculture
(日本語訳)Arable、持続可能な農業ソリューションの規模拡大に向け4000万ドルを調達