MSCI、EUの銀行がESGおよび気候変動に関する開示義務を満たすためのソリューションを提供開始

 

11月21日、投資データおよびリサーチプロバイダーであるMSCIは、欧州銀行監督機構(EBA)が今後義務付けるESGおよび気候関連リスクの開示要件を銀行が満たすための新しいソリューションの提供開始を発表した。

EBAは今年初め、ESGリスクに関する「第3の柱」の開示基準を発表し、気候変動がバランスシートのリスクをいかに悪化させるか、そのリスクをいかに軽減しているか、分類学に沿った活動へのエクスポージャーなどの問題を銀行が報告するために必要な技術的詳細を示した。銀行のESG関連リスクと持続可能な金融戦略についてステークホルダーが評価できるようにすることを目的としている。

第3の柱であるESG開示の初期要件は今年発効し、一部の側面に関する報告は2023年に始まり、その他は時間をかけて段階的に実施される予定である。

MSCIによると、本ソリューションは、EBAの技術基準のきめ細かい報告要件をサポートし、銀行がTCFD報告勧告やEUタクソノミの整合性要件を満たすのにも役立つという。

【参照ページ】
MSCI LAUNCHES SOLUTION FOR BANKS TO ALIGN WITH EBA ESG PILLAR 3 DISCLOSURES

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る