EUとインド、デジタル変革・グリーンテクノロジー・貿易を主導する「貿易・技術委員会」を設置
2月6日、EUとインドは、新たな貿易・技術委員会(TTC)を設立することにより、戦略的パートナーとしての関係を強化することを発表した。新しいTTCは、両パートナー間の貿易と技術に関する戦略的関与を深めていく。
急速に変化する地政学的環境において、EUとインドは、共通の価値観に基づく安全保障、繁栄、持続可能な開発を確保するという共通の関心を持っている。TTCは、アプローチの調整や技術的な作業を進めるために、政治的な舵取りと必要な構造を提供することになる。その土台を築くために、双方は接続性、グリーン技術、弾力的なサプライチェーンといった重要分野での取り組みに合意している。
TTCの閣僚会議は、3つのワーキンググループの準備作業に依存しており、ワーキンググループは2週間以内に会合を開き、作業を整理する予定である。
戦略的技術、デジタルガバナンス、デジタル接続
本グループは、デジタル接続、人工知能、5G/6G、高性能・量子コンピューティング、半導体、クラウドシステム、サイバーセキュリティ、デジタルスキル、デジタルプラットフォームなどの相互利益の分野で共同作業を行う。
グリーン&クリーンエネルギー技術
本グループは、投資と標準を含むグリーン技術に焦点を当て、研究とイノベーションに重点を置く。クリーンエネルギー、循環型経済、廃棄物管理、プラスチック、海洋ごみなどの分野が検討される可能性がある。また、EUとインドのインキュベーター、中小企業、スタートアップ間の協力も促進する。
貿易、投資、弾力的なバリューチェーン
本グループは、サプライチェーンの弾力性、重要な部品、エネルギー、原材料へのアクセスに取り組む。また、多国間フォーラムでの協力を促進することにより、特定された貿易障壁とグローバルな貿易課題の解決に取り組む。国際基準の促進及び世界的な地政学的課題への対処に関する協力に取り組む。
貿易、投資、地理的表示に関する3つの二国間交渉は、TTCとは別に継続される。ハイレベル貿易投資対話は、これらの交渉の舵取りをする主要な機関として存続する。さらに、EU・インドハイレベルデジタル投資フォーラム(DIF)が、第1回TTC閣僚会合の傍らで開催される可能性もある。