2月10日、1.5兆ドル(200兆円)以上の運用資産を代表する30の投資家グループは、欧州の大手銀行のCEOと取締役会議長に書簡を送り、今年中に新たな石油・ガス田への融資を停止するよう銀行に要求した。
本活動は、責任投資NGO ShareActionが取りまとめており、同NGOは、化石燃料の世界最大の融資先の1つであるHSBCでも気候キャンペーンを主導し、HSBCが2022年12月に発表した、新規石油・ガスプロジェクトや新規冶金石炭鉱山への融資を行わないという画期的な方針に関して同銀行と関わりを持っている。
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Barclays、BNP Paribas、Crédit Agricole、ドイツ銀行、Societe Generaleに送られた書簡は、HSBCが定めた新しい方針と、BBVA、ING、ロイズ銀行グループ、UniCreditなど他の欧州大手銀行による同様の公約を引用し、「2050年までにネット・ゼロを約束するすべての銀行の新しい最低レベルの野望」としている。
ShareActionによると、HSBCに続き本活動の対象となった5つの銀行は、石油・ガス拡張企業のトップ企業に対するヨーロッパ最大の融資先である。各銀行は2050年までにネット・ゼロを約束しているが、書簡では、「1.5℃の経路で2050年までにネット・ゼロに達する可能性は50%で、2021年以降に新しい油・ガス田を作る余地はない」とIEAの警告を引用している。
本書簡は、今年中に新しい油田・ガス田への直接融資を止めることを銀行に求める一方で、「これらの新しい油田・ガス田の背後にある企業に速やかに目を向けるよう」働きかけている。
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(参考記事)Investors urge European banks to end new oil and gas financing