英国、食品・ホームケア製品企業に対するグリーンウォッシング調査を開始

英国、食品・ホームケア製品企業に対するグリーンウォッシング調査を開始

1月26日、英国の競争市場庁(CMA)は、グリーンウォッシングへの取り組みを拡大し、食品、飲料、ホームケア製品などを販売する企業が主張するグリーン表示を調査することを発表した。

CMAによると、本調査は、製品やサービスのマーケティングにおいて、消費者がサステナビリティの主張に惑わされていないかどうかを調査する、より幅広いグリーンウォッシング調査の一環をなすものである。規制当局は2021年に、環境に優しい主張を行うための消費者法に基づく原則をまとめた「Green Claims Code」を発表し、誤解を招くグリーン主張の全面的な見直しを始めると企業に通告した。

2022年、CMAはファッション分野の調査を開始し、小売業者のASOS、Boohoo、George at Asdaにおけるグリーンウォッシングの調査につながった。

【関連記事】英国CMA、ファッション小売業者のグリーン・クレームを調査

CMAは、今回の新たな取り組みのもと、食品や飲料、食器洗い機や洗濯用洗剤などの清掃用品、トイレットロールやハンドウォッシュなどのホームケア用品、歯磨き粉や石鹸、シャンプーなどのセルフケア用品を含むFMCG(Fast-moving consumer goods)製品について、グリーンや環境に関する謳い文句の調査を開始すると発表している。

CMAによると、年間1,300億ポンド(約21兆円)以上の売上を誇るこれらの需要の高い必需品は、トイレ用品の100%、食器洗い用品の90%以上を含め、グリーンまたは環境にやさしいものとして販売されていることが非常に多い。

規制当局の評価では、企業がサステナビリティ主張において英国の消費者保護法を遵守しているかどうかを検討し、根拠なく「環境に良い」といった曖昧な表現を使っていること、再生材料の使用や製品のリサイクル性について誤解を招く主張をしていること、”持続可能 “と誤ってブランド化されている製品群などに関する慣行を検証する。

【参照ページ】
(原文)CMA to scrutinise ‘green’ claims in sales of household essentials
(日本語参考訳)英国、食品・ホームケア製品企業に対するグリーンウォッシング調査を開始

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-5-16

    EBA、EU域内銀行の気候リスク指数を初公開

    4月25日、欧州銀行監督機構(EBA)は25日、EUおよびEEA(欧州経済領域)域内の銀行セクター…
  2. 2025-5-16

    米国グリーンビルディング協会、持続可能な建築基準「LEED v5」を発表

    4月28日、米国グリーンビルディング協会(USGBC)はLEED(Leadership in En…
  3. 2025-5-14

    ニューヨーク市会計監査官、新たな排出削減基準を発表

    4月22日、ニューヨーク市会計監査官(Comptroller)のBrad Lander氏は、アース…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る