12月16日、米国国際開発金融公社(DFC)とMastercardは、信頼できない接続環境、低いスマートフォン所有率、一貫したIDや認証情報の欠如など、農村地域のデジタル化で生じるインフラの課題に対応するためのデジタルプラットフォーム、マスターカード・コミュニティ・パスに関わる金融機関、農業・テクノロジー企業、その他の企業への支援を強化するための協力関係を発表した。
DFCは本提携により、コミュニティ・パスのネットワーク内の組織に対して、最大5000万ドル(約66.3億円)の投資の可能性を支援することを目指す。コミュニティ・パスは、アフリカの5カ国(ケニア、タンザニア、ウガンダ、モザンビーク、モーリタニア)で展開されており、インドでも展開されている。
Mastercardは、2027年までにアフリカで1500万人のコミュニティ・パス・ユーザーを獲得し、合計3000万人のユーザーを獲得することを目指している。DFCとMastercardは、コミュニティ・パスのプラットフォームを利用する金融機関やサービスプロバイダーのネットワークを拡大することで、十分なサービスを受けていない地域における重要なサービスへのアクセスを向上させ、すべての人にとってより包括的で持続可能なデジタル経済を構築するという、より大きな目標を目指している。
コミュニティ・パスを通じて、サービス提供者は必要不可欠なサービスへのアクセスを拡大し、その提供コストを削減することができる。本プラットフォームは、革新的な機能と安全なデータプラットフォームを通じて、デジタルトランザクションの実現を支援する。例えば、アフリカの金融機関や農業技術者はCommunity Passを利用して、農業バリューチェーンのデジタル化、クレジットへのアクセス、買い手の拡大などを実現し、零細農家がより多く、より早く支払いを受けられるように支援している。
MastercardがCommunity Passプラットフォームの構築と拡大に注力しているのは、アフリカにおける経済開発と金融包摂の推進に取り組む同社の取り組みの一例である。MastercardはDFCなどのパートナー、その他の国際機関、政府、銀行、フィンテック企業などと協力して、ピラミッドの底辺にいる人々とデジタルツールでつながるための取り組みを行っている。Mastercardはまた、受賞歴のあるStart Pathプログラムを通じて、アフリカの新興企業10数社を支援している。
【参照ページ】
(原文)With focus on Africa, new DFC and Mastercard collaboration to provide up to $50 million in potential financing to enable digitization and financial inclusion
(日本語参考訳)DFCとMastercard、農村金融アクセス向上プラットフォーム参画企業への支援強化