化学メーカー3M、2025年までに「永遠の化学物質」PFASの製造を中止

12月20日、世界的な化学・電気素材メーカーである3Mは、「永遠の化学物質」として広く知られているPFASの製造と使用を、2025年末までに同社の製品ポートフォリオ全体で中止すると発表した。

PFASは、1940年代以降、消費者製品や工業製品に幅広く使用されてきた化学物質の一群である。食品包装材、繊維、台所用品、消火用泡沫、電子機器などの製品によく含まれており、この化学物質は非常に難分解性で、時間が経っても分解されない傾向があり、人体や環境中に蓄積されることが分かっていた。またPFASは、低体重児出産、がん、甲状腺ホルモン障害、免疫系への影響など、人体に悪影響を及ぼす可能性があると考えられている。

3Mによると、今回のPFASの削減・除去に焦点を当てた規制の動向や、利害関係者の期待の変化などは、複数の要因を考慮した上で決定したという。同社のPFASの年間売上高は約13億ドル(約1,720億円)で、EBITDAマージンは約16%と推定される。

【参照ページ】
(原文)3M to Exit PFAS Manufacturing by the End of 2025
(日本語参考訳)3M、2025年までに “Forever Chemical “PFASの製造中止を決定

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る