ABN AMRO、融資と投資のポートフォリオをネット・ゼロに整合

ABN AMRO、融資と投資のポートフォリオをネット・ゼロに整合させる

12月16日、オランダに本拠を置く銀行、ABN AMROは、地球温暖化を1.5℃に抑えるシナリオに沿ったポートフォリオを構築し、2050年までにネット・ゼロ経済への移行を支援するための行動計画を定めた、気候戦略の発表を行った。

気候戦略の発表と同時に、ABN AMROはネット・ゼロバンキングアライアンス(NBZA)に参加することを発表した。

NZBAは2021年4月に発足し、銀行グループが2050年またはそれ以前に、ポートフォリオからの業務上および帰属上の排出量をネット・ゼロへの道筋と一致させることを約束したものである。この取り組みは急速に拡大し、現在、世界の銀行資産の約40%を占めている。

NZBAの署名機関は、長期的なネット・ゼロ目標にポートフォリオを合わせることに加え、2030年またはそれ以前に中間目標を設定することも約束している。ABNAMROの気候変動戦略には、石油・ガス、発電、海運、商業不動産、住宅ローンなどのセクターに対する2030年目標が含まれている。

ABN AMROは、2030年までにフットプリントを削減し、事業活動においてネット・ゼロ目標を達成するためのステップとともに、2025年までに自然エネルギーや水素燃料電池などの脱炭素技術、再生可能電力、炭素回収技術に対する融資コミットメントを少なくとも40億ユーロ(約5,630億円)に増やすことを目指していると述べている。

さらに2030年までに、脱炭素エネルギー経済への移行を加速させるために、総額10億ユーロ(約1,407億円)の初期段階の資本が割り当てられると見込んでいる。

【参照ページ】
(原文)ABN AMRO publishes climate strategy and joins the Net Zero Banking Alliance
(日本語参考訳)ABNアムロが気候変動戦略を発表、ネット・ゼロバンキングアライアンスに参加

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…
  3. 2025-9-12

    カリフォルニア州、気候関連財務リスク報告の指針を公表

    9月2日、カリフォルニア大気資源局(CARB)は「気候関連財務リスク開示ドラフト・チェックリスト」…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る