10月26日、欧州環境機関(EEA)の新しい評価によると、欧州連合(EU)は、2020年までに3つの主要な気候・エネルギー目標を達成した。温室効果ガスの純排出量を55%削減するという2030年の目標は、さらなる努力と新たな政策の採用・実施により達成可能であるとした。
2020年のEU-27の温室効果ガス排出量は、1990年に比べて31%減少した(グロス排出量のみをカウント)。これは、20%の削減目標を大幅に超過達成したことになる。しかし、予備的なデータによると、2020年に国家目標を達成した加盟国はわずか21カ国であり、ブルガリア、キプロス、フィンランド、ドイツ、アイルランド、マルタは、法的目標を達成するために、他のEU加盟国から排出枠を購入するなどの柔軟性を利用する必要があるとしている。
また、EEAの推計によると、EUは2020年のエネルギー消費に占める自然エネルギーの割合を21.3%にすることを達成している。EEAの分析によると、全体的にポジティブな進歩を遂げているのは、主に電力、暖房、冷房における自然エネルギーの利用が増加しているためである。
EUは最近、2030年までに55%の純排出量削減目標を採択したが、この55%の目標を達成し、2050年までに気候中立性を実現するためには、さらなる排出削減が必要となるとした。
【参照ページ】
(参考記事)EU achieves 20-20-20 climate targets, 55 % emissions cut by 2030 reachable with more efforts and policies
(日本語訳)欧州環境機関(EEA)、EUの3つの主要な気候・エネルギー目標の達成を発表