5月18日、廃炭素を持続可能な燃料、繊維、パッケージングなど、人々が日常生活で使用する製品に変換する炭素回収・変換(CCT)企業であるLanzaTech Global, Inc. (LNZA)と、プラスチック容器の設計、製造、リサイクル企業であるPlastipak Packaging, Inc. (Plastipak) が、世界で初めて炭素排出物を回収して作ったPET樹脂PPK Natura(ナチュラ)を発表した。この樹脂は、食品、パーソナルケア、医薬品のパッケージや、その他の非パッケージング用途に適している。
PETは、食品、飲料、パーソナルケア製品、その他多くの消費財を包装するためのプラスチックボトルや容器に成形されるポリマーである。PET樹脂は、従来から石油由来のモノエチレングリコール(MEG)を30%含んでいる。PPK Naturaは、LanzaTech社のCCTプロセスによるCarbonSmart MEGを利用している。この樹脂は、バージン化石PETの技術的特性を維持しながら、より低いカーボンフットプリント(二酸化炭素排出量)を実現している。
PPK Natura樹脂は、温室効果ガスの排出を削減し、製造工程では土地や食料資源を必要としない。さらに、この材料で作られたパッケージは、使用後に完全にリサイクルでき、炭素を循環的な材料サイクルの中に保つ。
スイスの大手小売企業Migrosとその子会社Mibelle Groupは、スムージー用のペットボトルや、LanzaTechエタノールを主要成分として含む家庭用洗剤の容器の作成など、自社ブランドのパッケージにこのPETを初めて使用した。
LanzaTechの技術プラットフォームは、さまざまな廃棄物を原料として、消費者が日常生活のすべてをバージン化石資源に依存しない未来を創造している。
【参照ページ】
(原文)LanzaTech and Plastipak Partner to Produce World’s First PET Resin Made from Waste Carbon
(日本語訳)ランザテックとプラスチパック、廃炭素を原料とする世界初のPET樹脂の製造に合意