9月6日、持続可能な電池材料を提供するAscend Elementsは、シリーズDエクイティ資金調達ラウンドで4億6,000万ドル(約677億円)を調達したと発表した。
同社によると、今年初めの株式投資8200万ドル(約120億円)と合わせると、今回の資金調達は、今年これまでに米国で行われたクリーンテック関連の株式私募としては最大規模のものとなる。
2015年に設立されたマサチューセッツ州ウェストボローに本拠を置くAscend Elementsは、EVバッテリーのリサイクルからリチウムイオン電池前駆体(pCAM)と正極活物質(CAM)の商業規模の生産まで、クローズドループのバッテリー材料ソリューションを提供している。同社は、使用済みリチウムイオン電池から新しい正極材料を製造しており、現行の方法よりも効率的な独自技術を活用することで、低コスト、性能向上、排出量削減を可能にしている。
Ascend Elementsは、新たな資金調達ラウンドと、昨年超党派インフラ法の一環として同社が受け取った米エネルギー省の助成金4億8,000万ドル(約706億円)を、ケンタッキー州を拠点とする新施設の建設に充てると発表した。同社は、100万平方フィートの施設が完成すれば、年間75万台の電気自動車向けに持続可能なpCAMを生産することになると付け加えた。
今回の資金調達ラウンドは、Decarbonization Partners、Temasek、Qatar Investment Authority(QIA)が主導し、Tenaska、Alliance Resource Partners、PULSE – CMA CGM Energy Fund、BHP Ventures、Fifth Wall、Hitachi Ventures、Mirae Asset、At One Ventures、Agave Partners、Alumni Venturesなどの投資家が参加した。
【参照ページ】
(原文)Ascend Elements Raises $542 Million to Accelerate Production of U.S.-engineered Lithium-Ion Battery Materials
(日本語参考訳)Ascend Elements、5億4200万ドルを調達、米国製リチウムイオン電池材料の生産を加速