KPMG、WorkivaとMicrosoft Sustainability Platformを活用したESGデータおよびレポーティング・ソリューションを提供

KPMG、WorkivaとMicrosoft Sustainability Platformを活用したESGデータおよびレポーティング・ソリューションを提供

5月31日、グローバルなプロフェッショナルサービス企業であるKPMGとビジネスデータおよびレポートソリューションプロバイダーのWorkivaは、データの一貫性を確保し、進化するESG開示要件を満たすために、MicrosoftのサステナビリティプラットフォームであるMicrosoft Cloud for Sustainabilityを活用し、ESGレポートの促進を目的とした協力関係の拡大を発表した。

今回の発表は、KPMGとWorkivaが2023年初めに発表した、ESGデータおよび報告に関するソリューションとサービスを提供するための拡大パートナーシップに続くもの。今回の提携では、Microsoft Cloud for Sustainabilityを組み込むことで、データ管理プロセスの強化、ほぼリアルタイムの規制当局への報告や分析の迅速化、ESG戦略に役立つ分析・洞察の提供などを実現する。

KPMGの声明によると、この協力関係の拡大は、「一貫性のないデータやサイロ化したデータソース、限られたデータ検証や管理、トレーサビリティの欠如、非常に手作業で非効率なデータプロセス」など、ESG報告におけるデータの一貫性に関する主要な課題に取り組むことを目的としている。

2021年、KPMGは、ESG課題に対するグローバルなソリューションの加速と、クライアント自身のサステナビリティへの取り組みを支援することを目的とした複数年プログラムを開始した。組織とクライアントソリューションにESGをさらに組み込むための取り組みに15億ドル(約2,100億円)以上を投資する計画も含まれている。

Workivaは、クラウドベースの報告・コンプライアンスプラットフォーム「Workiva Platform」上で2021年にESG報告ソリューションを開始し、自動データ収集、すべてのESG報告への直接接続、ESG戦略策定における確立したまたは独自の枠組みの活用、一貫した正確なESG報告などの機能を備えている。

マイクロソフトは2021年、排出量の記録・報告・削減・交換に焦点を当てたCloud for Sustainabilityプラットフォームを発表した。昨年、同ツールをデータインテリジェンスを統合した新しいソリューションSustainability Managerと統合し、組織が事業全体とバリューチェーンが環境に与える影響をますます自動化して表示するようにした。

2019年、KPMGはマイクロソフトと5年契約を結んだ。これは、クラウドベースのツールを使って職場を近代化し、クライアント向けのデジタルサービスを拡大するという、50億ドル(約7,000億円)規模のデジタル戦略の一環である。KPMGは、ESGに特化したサービスを構築する中で、最近開始したCircularity TrackerなどのデジタルソリューションにMicrosoft Cloud for Sustainabilityを活用している。

【参照ページ】
(原文)KPMG and Workiva Collaborate to Accelerate, Automate, and Advance ESG and Climate Data Management and Analytics
(日本語参考訳)KPMG、WorkivaとMicrosoft Sustainability Platformを活用したESGデータおよびレポーティング・ソリューションを提供

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る