シンガポール証券取引所、サステナブル債評価イニシアチブを立ち上げ

シンガポール証券取引所、投資家がサステナブルボンドを識別できるようにする

11月28日、シンガポール証券取引所(SGX)は、投資家がグリーン、ソーシャル、サステナビリティの債券を識別できるようにすることを目的とした、新たな取り組みを発表した。新しいプログラムでは、サステナブル債の発行者は、基準との整合性や情報開示などの要件を満たした証券に対して「SGXサステナブル債券マーク」を使用できるようになる。

この取り組みは、サステナブル債が債券市場の大きな部分を占めるようになり、前四半期には世界の債券発行量の16%を記録し、市場全体よりも高い回復力を維持していることを受けたものである。

SGXサステナブル債券イニシアティブの下で承認されるためには、発行体は、証券が認知されたグリーン、社会、持続可能性の基準に沿っていることを保証し、証券が基準に沿っていることを信頼できる外部の審査員から確認し、証券の整合性を示す公表済みの報告書を提供するなど、一連の基準を満たすことが要求されることになる。

また、発行者は基準との整合性に影響を与える可能性のある重要な情報とともに、基準で要求される発行後の報告書を公表することが要求される。

SGXによると、SGXに上場している債券のうち、200銘柄がすでにSGX Sustainable Fixed Incomeの基準を満たしていると推定されるとのことだ。

【参考ページ】
(原文)SGX Group Launches Initiative To Recognise Sustainable Fixed Income
(日本語訳)SGXグループ、サステナブル債を評価するイニシアチブを立ち上げ

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2025-6-11

    TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2024年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-…
  3. 進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    2025-6-6

    進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    サステナビリティ情報開示の高度化が急速に進んでいる。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)…

ピックアップ記事

  1. SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    2025-8-14

    SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    日本企業にとって、2026年から「気候変動対応・開示」は、企業価値を左右する重要な経営課題になるで…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-11

    バークレイズ、サステナブルファイナンスで累計2,200億ドルを達成

    7月29日、英国大手銀行バークレイズは、2025年上半期のサステナビリティ投資家向けプレゼンテーシ…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る