9月6日、総合コンテナ物流企業のA.P. Moller – MaerskとAmazonは、化石燃料の代わりに温室効果ガス排出量の少ない、あるいは非常に少ないバイオ燃料を利用した海上輸送に関する合意を発表した。
両社によると、2023年から2024年にかけての新たな合意には、グリーンバイオ燃料を使用した2万個のFFEコンテナの輸送が含まれ、その結果、推定4万4600トンのCO2排出量が削減される。
Amazonは、バリューチェーン全体で2040年までにネット・ゼロ炭素排出を達成するという目標を掲げている。スコープ3の排出量、つまりAmazonが直接管理できないバリューチェーンに由来する排出量は、Amazonの排出量フットプリントの4分の3以上を占めている。最近発表されたAmazonの持続可能性報告書の中で、Amazonは、売上高が9%増加したにもかかわらず、2022年にスコープ3排出量を0.7%削減することに成功したことを明らかにした。
本合意は、マースクのECOデリバリー・プログラムを通じて行われた。本プログラムは、荷主が化石燃料をグリーン燃料に置き換えることを可能にするもので、直接的な排出削減を可能にし、監査によるCO2削減と第三者による検証を提供する。両社によると、AmazonとMaerskは4年連続で温室効果ガスの少ない燃料を使用したコンテナ輸送を手配しており、今年のプログラムでは廃棄物から生産されるバイオディーゼルに加え、グリーンメタノールの使用が追加された。
Maerskは、低炭素船隊を拡大するための一連の動きを発表しており、2021年の世界初のカーボンニュートラルなメタノール燃料コンテナ船の発注を皮切りに、25隻のメタノール対応船を発注している。同社は今年初め、化石燃料を燃料とする既存のコンテナ船をメタノールを燃料とする二重燃料船に改造する業界初の改造計画を発表し、今後の改造計画も発表した。同社は一連の炭素削減目標を発表しており、その中には2040年に全事業・全範囲でガス排出量ネット・ゼロを達成する目標や、2030年までに海上輸送船隊のコンテナ輸送量当たりの排出量を50%削減する目標、完全管理されたターミナルからの絶対排出量を70%削減する目標などが含まれている。