持続可能な建築技術の新興企業Vizcab、約8億円を調達

持続可能な建築技術の新興企業Vizcabが約8億円を調達

11月21日、持続可能な建築設計ソフトウェアのプロバイダーであるVizcabは、建設業界におけるネット・ゼロの加速を支援することを目的としたシリーズA資金調達ラウンドで500万ユーロ(約8億円)を調達したと発表した。

国際エネルギー機関(IEA)と国連環境計画(UNEP)によると、建物と不動産は、炭素排出量の40%近くを占め、世界的な気候変動問題の重要な原因となっている。また、その長期的な性質から、代替が最も難しい排出源のひとつでもある。

フランスのリヨンを拠点とするVizcabは、トーマス・ジュセルム博士とギヨーム・ラフォンによって2015年に設立され、不動産開発業者、建築家、建設エンジニアを対象に、建設プロジェクトの炭素影響を削減するためのライフサイクルアセスメント(LCA)を計算するSaaSプラットフォームを提供している。このソリューションにより、建設バリューチェーン全体のユーザーは、ネット・ゼロ・ビルディング戦略を策定し、環境規制や炭素予算要件を満たすことができる。

Vizcabによると、今回の資金調達ラウンドは、建設業界が2027年までに欧州全域で新たに建設される全ての建築物に対してLCAを義務付けるなど、炭素削減を推進するための規制の進展に直面する中で行われた。

今回の資金調達は、同社の継続的な成長を支援し、ヨーロッパ全域で事業を拡大するために使用されるという。

本ラウンドは、脱炭素に焦点を当てたアーリーステージのVCであるKOMPAS VCが主導し、既存の投資家であるA/OとBanque des Territoires (Groupe Caisse des Dépôts)に加え、Rise PropTech Fund、Cemex Ventures、Altur Investissementが参加した。

【参照ページ】
(原文)Sustainable Building Tech Startup Vizcab Raises $5.5 Million
(日本語参考訳)持続可能な建築技術の新興企業Vizcab、約8億円を調達

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る