Air France-KLM、TotalEnergiesと持続可能な航空燃料の取引に調印
12月5日、Air France-KLMとTotalEnergiesは、持続可能な航空燃料(SAF)に関する大規模な契約を締結し、2023年から10年間にわたって10億リットルを超えるSAFを供給するMoUに署名したことを発表した。
本発表は、Air France-KLMが今年初めに発表したCO2排出量削減戦略に続くもので、2030年までに乗客1人当たりCO2排出量を30%削減し、2050年までに排出量を完全にゼロにする目標を掲げている。この新戦略では、2030年までに全フライトで10%、2050年までに63%のSAFを利用することを想定しており、これに加えて、航空機の更新、エコパイロット技術の利用、短距離移動のための複合輸送手段の開発などのアクションを予定している。
Air France-KLMのSAF調達方針では、人間の食物や動物飼料の供給と競合しないもの、RSBまたはISCC+の持続可能性認証を受けたもの、パーム油に由来しないSAFを購入することを定めている。
航空業界は、温室効果ガス排出の重要な原因として監視の目を向けられており、世界の排出量の2~3%を占めている。この数字は、対策を講じなければ、今後数十年間で劇的に上昇すると言われている。SAFは、従来のジェット燃料に比べて二酸化炭素排出量が大幅に少ないため、市場関係者は、業界が気候変動への影響に対処するための重要な手段の一つと見なしている。
TotalEnergiesによると、同社のSAFは、化石燃料に比べ、ライフサイクル全体で平均80%以上のCO2排出量を削減することができる。同社のSAFには、合成燃料だけでなく、動物性脂肪や使用済み食用油など、循環型経済から得られる廃棄物や残滓を原料とするバイオ燃料も含まれる。同社は、2030年までに150万トンの持続可能な航空燃料を製造する目標を掲げている。
この燃料はTotalEnergiesのバイオリファイナリーで生産され、主にフランスとオランダを出発する便で Air France-KLMグループの航空会社に提供される予定である。
今回の契約は、10月に発表されたサプライヤーであるNesteおよびDG Fuelsとの総額約20億リットルの契約を含め、Air France-KLMにとって一連の主要なSAF契約の最新版となる。
【参照ページ】
(原文)TotalEnergies and Air France-KLM sign a Memorandum of Understanding to supply sustainable aviation fuel for 10 years
(日本語訳)トタルエナジーズとエールフランス-KLM、持続可能な航空燃料を10年間供給する覚書に調印