5月11日、アルミニウム圧延・リサイクル企業のNovelisは、25億ドル(約3,200億円)を投じてアラバマ州に低炭素型のリサイクル・圧延工場を新設する計画を発表した。本施設は、米国で40年ぶりに建設される完全統合型のアルミニウム工場となる。
Novelisによると、完全統合型のグリーンフィールド施設を建設するという決定の背景には、消費者の需要に後押しされ、缶メーカーや飲料メーカーから持続可能なパッケージングソリューションに対する北米の強い需要があるという。
600キロトンの新施設の生産能力の半分以上は、北米で拡大する飲料用アルミ缶シートの需要に対応するために使用される。また、自動車メーカーが独自の持続可能性目標を達成しようとする中で、アルミニウムの需要が高まっている自動車市場にも対応する予定だ。
本工場は、スコープ1と2においてネットカーボンニュートラルを目指し、主に再生可能エネルギーを使用し、リサイクル水を使用し、廃棄物ゼロの施設となる予定である。また、鉄道輸送を利用することで、物流関連の二酸化炭素排出量を削減する予定だ。
Novelisは、現在の740億缶のリサイクル能力から、新しいリサイクルセンターの追加により、全世界で900億缶のリサイクル能力を持つことになると予想している。
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(参考記事)Novelis plans $2.5 billion Alabama aluminum mill with 1,000 jobs