OTPP、コリオ洋上風力発電事業に最大1,200億円を投資

OTPP、コリオ洋上風力発電事業に最大1,200憶円を投資

5月12日、運用資産2400億ドル(約30兆円)以上を誇るカナダ最大の投資家の1つであるオンタリオ・ティーチャーズ・ペンション・プラン(OTPP)は、マッコーリーのグリーン・インベストメント・グループ(GIG)が近年設立した洋上風力事業会社コリオ・ジェネレーションと新たに合弁契約を結び、最大10億ドル(約1,200億円)を投資する計画を発表した。

GIGは今年初めにコリオの立ち上げを発表し、100人以上のスタッフを洋上風力専門事業に異動させ、英国・欧州・台湾・韓国・オーストラリアにおけるGIGの既存プロジェクト・ポートフォリオの開発を継続するとともに、世界クラスの洋上風力資産を新たに創出、融資、開発する機会を模索している。

今回の投資は、韓国・台湾・日本・アイルランド・英国における14の固定式ボトムおよび浮体式プロジェクトからなる、最大9GWの発電容量を持つ洋上風力発電プロジェクトのポートフォリオ開発に資金を提供する。

各ポートフォリオプロジェクトは、現在コリオが開発中である。OTPPは、コリオが保有するプロジェクトの株式の最大半分を取得し、投資により開発、建設、運営に資金を提供する。両社は、新規プロジェクトの立ち上げや買収を通じて、パートナーシップを拡大する機会を探っていくとしている。

本提携は、OTPPが今年初めに発表した、2050年までにネット・ゼロ・エミッションを達成するというコミットメントと、それに続くポートフォリオ排出量の暫定的な削減目標の導入に続くものである。OTPPは、気候変動に関する目標を達成するために、クリーンエネルギーを生成し、化石燃料の需要を削減し、持続可能な経済を構築する企業への投資を大幅に拡大する計画など、いくつかの取り組みを概説している。

コリオによると、本提携は、長期的な機関投資家向け資本へのアクセスを深めることで、同事業の長期的なパートナーシップのアプローチ強につながるという。

【関連記事】オンタリオ教員年金基金、ポートフォリオの排出量削減とグリーン投資の拡大を目標に設定

【参照ページ】
(原文)Corio partners with Ontario Teachers’ to pursue global offshore wind development
(日本語訳)OTPP、コリオ洋上風力発電事業に最大1,200憶円を投資

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-12

    BCG支援のVC、Bキャピタル、気候変動プラットフォームのリードへ向け新たな幹部を発表

    4月8日、マルチステージのベンチャー投資会社であるBキャピタルは、気候変動投資プラットフォームの拡…
  2. 日本、IFRSベースのサステナビリティ報告基準案を公表

    2024-4-11

    SSBJ(サステナビリティ基準委員会)、IFRSベースのサステナビリティ報告基準案を公表

    4月3日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は、IFRS財団の国際サステナビリティ基準委員会(…
  3. 2024-4-11

    ブラックロック、ESG政策を理由に1.3兆円の資産売却を決定したテキサス州を「無謀」とし、再考を促す

    3月21日、ブラックロックは、テキサス州教育委員会がエネルギー企業への「ボイコット」とESG投資慣…

アーカイブ

ページ上部へ戻る