EU、再生可能エネルギーの導入量を来年には100GWに倍増

EU、再生可能エネルギーの導入量を来年には100GWに倍増

11月8日、エジプトのシャルムエルシェイクで開催されたCOP27気候変動枠組条約締約国会議において、EUのウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、再生可能エネルギーの導入を大幅に拡大することを目指し、2022年の導入量を2倍以上となる50GWとした上で、来年は過去最高の100GWを導入する目標を掲揚した。

フォン・デア・ライエン委員長によると、本計画はEUが5月に提案した3,000億ユーロ(約44兆円)規模の戦略「RePowerEu」の一環であり、再生可能エネルギーやクリーンエネルギーの導入を含む施策を通じて、ロシアの化石燃料に対する欧州の依存度を低下させるものであるという。

また委員長は、エジプト、ナミビア、カザフスタンと新たに水素パートナーシップを締結し、ベトナムや南アフリカを含む国々の脱炭素化を支援するなど、COP27においてEUが支援したクリーンエネルギーと気候に焦点を当てたイニシアティブのいくつかを強調した。加えて先進国に対し、2020年に設定されたが、いまだ達成されていない気候変動資金として年間1000億ドル(約14.5兆円)を動員する義務を果たすよう促した。カナダとドイツが最近発表した報告書によると、この1,000億ドルの目標は来年にも達成される可能性が高いという。

【参照ページ】
Cop27, Ursula von der Leyen: “Let’s not take the highway to hell”

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  2. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…
  3. GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    2025-6-30

    GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    サステナビリティ情報開示における基準間の整合性の確保は、ますます重要な課題となっている。CSRD(…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る