8月3日、BoortmaltとBASFは、気候変動に配慮した農業の実践を支援するツールとプラットフォームを共同で提供することを発表した。両社は、アイルランドの大麦農家がCO2排出量を削減し、炭素固定量を増やすことで農業を脱炭素化し、気候変動対策に貢献することを可能にする。
Boortmaltは、農家との商業活動を通じて、農家がBASF社のGlobal Carbon Farming Programの一環として実施できる革新的な手法を推奨し、関連データを管理する。同時に、BASF社は、xarvioを利用したデジタル・プラットフォームを開発中である。
本プラットフォームは、ゴールドスタンダードなどの世界の主要な炭素認証機関の要件を満たすことができる方法で、必要なすべての農場データをまとめることを目的としている。これにより、アイルランドの大麦生産者は認定された炭素証明書を作成し、自由に取引できるようになり、持続可能な農業経営に新たな収入源を生み出すことができるようになる。
最初の結果は2023年中に報告され、アイルランド国内の他の農家や、より多くの国で同様の機会を模索するために利用される予定である。
この試みは、参加農家が農作業によるCO2排出を削減するための追加的な経済的インセンティブとして、炭素証書の生成を支援することを目的としている。Boortmaltは、生成された証明書を低CO2大麦とともに購入し、バリューチェーンにおけるCO2排出量を削減する予定である。持続可能な方法で生産された大麦は、その後、アイルランド南東部にある数々の賞を受賞したウイスキープロジェクトであるウォーターフォード蒸留所で製麦され、CO2排出量を削減したウイスキーの製造に使用されている。
両社は、農作業におけるCO2削減において、生産者を支援するための野心的な目標を設定している。BASFアグリソリューションズは、2030年までに持続可能な農業を後押しすることを約束しており、その目標の1つは、農家が作物1トンあたりのCO2排出量を30%削減することを達成するのを支援することである。Boortmaltは、2030年までに農業サプライチェーンからのScope 3排出量を30%削減することを約束している。
【参照ページ】
(原文)Boortmalt and BASF collaborate to promote climate-smart agriculture
(日本語訳)BoortmaltとBASF、気候変動に配慮した農業の推進に協力